2026年11月6日
僕たちの会社では、昔から「銀河一感じよく」という言葉を大切にしている。
挨拶の回数、返事の回数、声の大きさや明るさ、名前を呼ぶ回数、笑顔の回数、相手を褒める回数。
こうした具体的な行動を大切にして、感じのいい接客ができるように取り組んできた。
スタッフもその大切さは理解していると思うし、一生懸命やってくれている。
ただ、最近少し気になっていることがある。
「感じよくしていること」と「相手から感じがいいと思われること」は、実はまったく違うんじゃないか。
自分が頑張ることが目的になっていないか
笑顔で挨拶する。元気よく返事をする。丁寧な言葉遣いをする。
どれも大切なことだし、できていないなら当然改善する必要がある。
でも、それだけで満足してしまってはいけない。
例えば、大きな声で元気よく挨拶したとしても、お客様が気持ちよく感じているとは限らない。
静かに過ごしたいお客様もいれば、積極的に話しかけてほしいお客様もいる。
相手の表情や雰囲気を見ながら、接し方を変える必要だってある。
感じよくすることは、自分の行動。
感じがいいと思ってもらうことは、相手からの評価。
僕たちが本当に目指しているのは、当然後者のはずだ。
【感じよくすることは手段。感じよく思ってもらうことが目的。】
相手から何が返ってきたのか
とはいえ、これがなかなか難しい。
自分が笑顔だったかどうかは、自分でもわかる。でも、相手がどう感じたかなんて、正確にはわからない。
笑顔が返ってこなかったからといって、感じが悪かったとも限らない。
だからこそ、相手をよく観察する必要があるんだと思う。
お客様の表情が柔らかくなった。会話が弾んだ。帰り際に嬉しそうな言葉をいただいた。
そうした小さな反応から、自分の接客がどう伝わっているのかを考えていく。
自分がどれだけ頑張ったかではなく、相手からどんな反応が返ってきたのか。
ここに意識を向けられるかどうかで、接客の質はずいぶん変わる気がする。
スタッフではなく、自分の声かけを変える
ここまで考えて、もう一つ気づいたことがある。
そもそも僕たち指導する側が、スタッフに何を求め、何を評価してきたのかということだ。
「もっと笑顔で!」
「もっと大きな声で挨拶しよう!」
そう伝え続けていれば、スタッフは笑顔や声の大きさを一生懸命頑張るようになる。
それ自体は決して間違っていない。でも、そこで終わってしまうのはもったいない。
これからは、こんな声かけも増やしていきたい。
「今のお客様、すごく嬉しそうだったね」
「どうしてあんなに楽しそうに話してくれたんだろう?」
「今の接客、お客様はどう感じたと思う?」
スタッフがいい行動をしたときだけでなく、お客様からいい反応が返ってきたときに、それを認めて評価する。
そうすれば、スタッフの意識も少しずつ変わっていくんじゃないだろうか。
店の文化は、毎日の言葉でできていく
お店づくりを考えていると、ついつい新しいルールや仕組みを作りたくなる。
でも、今回のことに関しては、そんなものは必要ないのかもしれない。
今まで大切にしてきた挨拶や笑顔の基準は、そのままでいい。
その上で、スタッフがどこに意識を向けるのかを変えていく。
そして、そのためには僕自身の声かけを変えていく必要がある。
【スタッフの意識を変えたいなら、まずは自分がスタッフにかける言葉を変える。】
結局、店の文化というのは、立派な理念を掲げただけでできるものじゃない。
毎日どんなことを話し、どんな行動を認め、何を大切にしているか。その積み重ねで作られていくんだと思う。
スタッフの接客について考え始めたはずが、結局、自分自身の指導の仕方を見直す話になってしまった。
まあ、店づくりなんてそんなものなのかもしれない。
「銀河一感じよく」は、僕たちが頑張ったと満足するための言葉じゃない。お客様にそう感じてもらうための言葉だ。
その原点を忘れずに、明日からの声かけを少し変えてみようと思う。


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